寒い時期の防音室。暖房や加湿器は? 楽器にも問題ない? | 防音室・防音工事は環境スペースにお任せ|サウンドゾーン

piano

11月ももう終わり、12月に比べ寒い日が続きましたね。

晴れの日が多かった印象ですが、その分乾燥した状態が続くので、まだまだ風邪やインフルエンザも心配ですね…。

さてタイトルにあるように、本日は寒い時期の防音室に関してお話させていただきます。

ピアノやドラムは最適な温度と湿度を保つ

ご存知のように、防音室は音が漏れないようにしているため、気密性の高い性能になっています。

壁や床も厚いですし、空気をあまり通さないため、普通の部屋に比べてとても暖かいです。

冬場は嬉しい限りですね。

しかし、かなり寒い日はこの限りではなく、暖房や加湿器を使用したくなることも多いと思います。

もちろん防音室で使用しても大丈夫です。

注意してほしい点は、その楽器にとって問題ないかという点です。

一般的にアコースティックピアノの場合は、暖房を長時間入れ続けると乾燥状態が続き、部品の緩みや木材の反り、割れが起こります。

最悪は雑音共鳴調律狂いの原因へ。

また高温多湿が続くと、結露や熱による木材部分の変形や、金属部分の錆の原因になり得ます。

ドラムやその他の楽器も同じように影響します。

暖房を使う際は、急激な温度の変化にも敏感なので、時間をかけてゆっくり部屋全体を暖めてください。

換気は楽器だけではなく防音室にとっても効果的です。

加湿器はハイブリッド式や気化式のものにして、湿度に気を付けてご使用くださいね。

相性が最も悪い暖房機は、水蒸気を発生するものです。

石油ストーブやガスストーブなど燃焼系のものが代表的です。

楽器は結露が大の苦手なので、できるだけ使用しないように注意しましょう。

水蒸気を発生せず結露の心配がなく、風も出なくて急な温度変化がなく、ゆっくりと暖まるオイルヒーターをオススメされている方もいらっしゃいました。

ピアノやドラムなどの楽器にとって、最適な状態は温度10~20度・湿度35~65%です。

暖房器具の熱が直接楽器にあたらないように工夫したり、換気をこまめにしたり、最適な環境を保てるよう気をつけてください。

楽器を長持ちさせるためには、こまめな手入れや環境を整えることが大切です。

最近のマンションや住宅に多い床暖房ですが、やはり直接床暖房の上に置くのは避けたほうが良さそうです。

やむを得ず置かなければならない場合は、断熱材ボードやカーペットを敷くなどの対応をしましょう。

また重量の関係で、グランドピアノ等重いものは、置けるかどうかをきちんと確認した方がいいですね。

気温で変わるのは保管方法だけではなく、音の伝わり方も影響する

ところで寒い夜は、電車が走っている音や消防車のサイレンなどの音が、いつもより離れた場所でも聞こえるなと感じたことはありませんか?

夜になると静かになるから、という事だけではなく、実は気温が大きく関係しているのです。

夜は地面に近い部分で気温が低くなり、地面から離れるに従い気温が高くなります。

気温が高い部分では音が速く伝わり、気温の低い部分では音がゆっくり伝わります



地上付近が暖かい昼の場合、最初は緩やかな屈折ですが、徐々に角度がきつくなり、音は上空に逃げていきます。

しかし地上付近が冷たい夜の場合、段々と緩やかな屈折となるため、遠くまで音が届いています。

夜に耳を澄ますと、船の汽笛の音や除夜の鐘など、意外と遠方から音が届くのはこのためです。

雨か雪かで変わる音の伝わり方

雪の日って静かだと思いませんか?

雨とは違い、雪は降るときに余計な音を立てません。

雪は結晶と結晶とのあいだに沢山の隙間があり、その隙間に音を吸収します。

柔らかく降り積もった新雪は、丸い形をしていて、その中の空気に振動が吸収されるのです。

雪の日に、ピーンと張りつめた神聖な雰囲気がするのは、雪が音も臭いも吸収しながら降り積もるからなんでしょうね。

日本の気候は夏は湿度が高く、冬は湿度が低すぎるという過酷な環境です。

楽器にも人にも優しい環境作りを推進するべく、環境スペースは邁進して参ります。

その他、防音室に関して質問があれば、ぜひぜひお問合せくださいね。


               

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