世界で一番大きな音とは?その意外な影響も。 | 防音室・防音工事は環境スペースにお任せ|サウンドゾーン

防音工事、防音室、騒音対策のことなら

soundzone 環境スペース株式会社soundzone 環境スペース株式会社

突然ですが、以前の記事で、「世界で一番静かな場所」についてご紹介させていただきました。

※「世界で一番静かな場所~「無響室」ってどんなところ?」

では、逆は?と思ってしまうのは人間の心理ですね。

ただ、さすがに「一番うるさい場所」を特定するのは無理があるので、今回は「世界一大きい音」についてのお話です♪

まず、身近な音がどのくらいの大きさなのか、簡単にご説明します。

120db
・飛行機のエンジンの近く
110db
・自動車の警笛(前方2m)
100db
・電車が通る時のガード下
90db
・大声による独唱 ・騒々しい工場の中
80db
・地下鉄の車内
70db
・電話のベル ・騒々しい事務所の中や街頭
60db
・静かな自動車 ・普通の会話
50db
・静かな事務所
40db
・図書館 ・昼の静かな住宅地
30db
・深夜の郊外 ・ささやき声
20db
・木の葉の触合い ・置時計の秒針(前方1m)

db(デシベル)と聞こえ方の目安

このホームページ上でも色々なところに貼ってある表なので、見覚えのある方もいらっしゃるでしょう。

人が「うるさい」と感じる音圧レベルは、概ね70㏈(デシベル)以上からです。

また、10㏈上がるごとに、人の耳では音の大きさが2倍になったように感じます。

ということはつまり、30㏈40㏈に上がった時の差と100㏈110㏈に上がった時の差は、数字の上ではどちらも同じ10㏈ですが、体感上ではもっと差があるように聞こえる、ということです。

面白いですよね。

この表では120㏈までしか書いていませんが、例えばあと10㏈上げて「130㏈」になると・・・

体感上では、飛行機のエンジン(プロペラエンジン)の音の「2倍」?!ちょっと想像できませんね。

また、だいたい100㏈を超えたあたりから、痛みなど、聴覚機能に異常があらわれ始め、苦痛を我慢できる限界がだいたい130㏈だと言われています。

更に上げて140㏈

飛行機のジェットエンジンの離陸時の音を真横で聞いている状態、だそうで、これはもう鼓膜が破れてしまうレベルです。

これをふまえて、地球上で計測された最大の音圧レベル(音の大きさ)は、なんと 172㏈ だそうです。

しかも、音源から160㎞も離れた場所での計測値なんです!!

これは一体何の音かというと、「火山の噴火の音」なんです。

1883年(明治16年)、インドネシアのクラカタウで起きた途方もない規模の大噴火、その噴火の爆発音が160㎞離れたジャカルタで観測されており、それが現在最も大きな音と言われています。

160㎞といえば、東京からなら静岡を少し超えたあたり。

大阪からなら、名古屋のちょっと先あたり。

そんな離れたところでも172㏈だなんて、音源付近ではいったいどれだけの音圧になっていたのでしょうね。

誰か数字に強い方、距離減衰を計算してください・・・

とにかく、とてつもない規模の噴火です。

火山から2,000㎞離れた場所(東京から例えると上海は余裕。台北の手前まで)では、「銃声のような、並外れて大きな音」が、離れた場所(東京からだと香港、マニラあたり)では「大砲のような大きな音」が、また、4,800㎞離れた場所(東京からだとバンコクあたり)でも「遠くで銃声のような音」が聞こえた、と伝えられています。


(参考)東京からの距離
赤:2,000㎞
緑:3,200㎞
青:4,800㎞


このように、世界中で火山噴火の音が記録され、その範囲は地球上の13%にも及び、爆発音は実に5日間にもわたって地球を3周したというデータが残っているのです。(データによっては4周と報告されているものもあるそうです。)

ちなみに、地球上の大気の中で出すことのできる音の限界は、194㏈ だそうです。

それ以上の音は空気を通り抜けることができず、「衝撃波」となるのだそう。(アポロの月面ロケットが発射される時に220dBを計測したという説もあるようですが、これはもう「音」ではなく「衝撃」として捉えられているようですね。)

凄まじかったのは音だけではありません。

爆風による気圧の上昇は、ニューヨークやワシントンDCでも観測され(噴火から18時間後!)噴煙は高度27,000mにまで到達し、膨大な量の火山灰の影響で、北半球全体が数年にわたり平均気温が0.5℃から0.8℃も低下したと言われています。

全世界的に異常気象が引き起こされ、ヨーロッパではその後数年間、赤色や七色など不思議な色の太陽が観測されていたそうです。

ところで。

みなさんよくご存じの有名な絵画、ムンクの「叫び」


(Wikipediaより)


ちょっと不気味にも思える背景の色合いは、実はクラカタウ噴火後の不思議な太陽の色がモデルになった、という説もあるそうですよ。

クラカタウの噴火が 1883年、ムンクが「叫び」を描いたのは10年後の1893年のこと。

多くの犠牲者も出た世紀の大噴火ですが、意外なところで、芸術家のインスピレーションの源ともなっていたのですね。

見えない音を数値で表す!

環境スペースの音響測定事業については こちら※ をご覧ください。(さすがに172dBは測れませんが。)


               

お客様の声

もっと見る