【音響設計の極意】設計士・杉山氏インタビュー | 防音室・防音工事は環境スペースにお任せ|サウンドゾーン

【音響設計の極意】設計士・杉山氏インタビュー

(2025/01/30)

 

音響設計とは、単に「音をよくする」だけではなく、空間全体の心地よさを追求するものです。今回は、環境スペース株式会社の音響設計士・杉山氏に、こだわりの設計や施工事例についてお話を伺いました。

 

 

杉山氏の設計哲学

杉山氏は、音はもちろん、空間の細部にまでこだわる設計を心がけています。お客様が気づかない部分にこそ注力し、最適な音響環境を提供することを信念としています。

 

代表的な施工事例

1. エビラホール

エビラホールのコンセプトは「残響の長い、響き豊かなホール」。お客様のイメージは「教会のような響き」でした。特徴的なピラミッド型の装飾は、デザイン性だけでなく、音響拡散体としても重要な役割を果たしています。正統派クラシック音楽家たちからも好評で、長年にわたり愛され続けています。

 

 

2. フェリーチェ音楽ホール

ベーゼンドルファーのフルサイズグランドピアノを最高の音響で楽しむために設計されたホールです。こだわりの拡散体は、高さ3m、それぞれ異なる形状を持ち、音を効果的に拡散します。重厚なピアノの音色を最大限に引き出す空間は、コンサートだけでなくアルバム制作やレコーディングにも使用されています。

 

 

防音の基本:「ボックス・イン・ボックス構造」

防音室の設計においては、「ボックス・イン・ボックス構造」が基本となります。これは、部屋の中にもう一つ部屋を作るような構造で、外部からの音の侵入を防ぎ、内部の音の漏れを最小限に抑えます。

杉山氏は、お客様の要望を丁寧にヒアリングし、求める音響空間に近づけるために、現場での測定を重視。実際の音響特性を数値化し、設計に反映することで、高品質な音響空間を実現しています。

 

音響測定の重要性

音響建築は、完成して初めて音を確認できるため、事前のシミュレーションや測定が重要になります。杉山氏は、お客様が気に入っている空間の音響特性を測定。そのデータを元に、理想の響きに近づける設計を実施といったプロセスを経て、細部までこだわり抜いた空間を創り上げています。

 

狭さとデザインのバランス

防音設計では、ボックス・イン・ボックス構造の影響で部屋が狭くなることが課題となります。しかし、杉山氏は「なるべく広くしたい」「窓からの景色を楽しみたい」といったお客様の要望にも柔軟に対応。

天井高を最大限確保する工夫、重厚な防音構造を支える特殊設計、デザイン性を損なわず機能性を両立といった細やかな配慮を施し、美しさと音響性能を両立させています。

 

音響設計の未来

杉山氏は、年間60件以上の設計を手がけ、そのすべてに喜びと満足を提供することを目標にしています。

「休日も建築を見に行くのが趣味」という杉山氏。日々研究を重ね、さらなる音響設計の向上に取り組んでいます。

 

まとめ

音響設計は、単に防音するだけでなく、空間の響きをコントロールし、最適な環境を生み出す芸術とも言える仕事です。環境スペース株式会社では、ホールやスタジオの音響設計防音室の施工高品質な音響測定とコンサルティングなどを提供し、多くのアーティストや音楽愛好者から支持されています。

 

防音・音響設計についてお悩みの方は、ぜひ環境スペース株式会社にご相談ください!

 

 


AERA 2024年12月号でも設計士・杉山氏インタビューが記載されております。



               
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