【楽器が住める家を探す】防音だけでなく、設計施工で大切な要素とは?
「楽器が住める家を探す」とは、先日某テレビ番組で、ピアニスト 熊本マリさんがおっしゃっていた言葉です。
同番組によると、熊本マリさんはマンションにお住まいで、自宅では防音室に置いたピアノを主に練習に使い、アンサンブル用にリビングでもピアノを弾いているそうです。
ピアノ搬入はクレーン車で行ったそうですが、周辺の土地がそのピアノ搬入用のクレーン車の重量に耐えられる地盤であることを確認するための調査が、2か月間も掛かったというエピソードも披露されていました。
演奏家は、一般の方のように立地や間取りなどだけで物件を決めるのではなく、まず楽器ありきで物件を決めるので、選択肢も大きく絞られます。
マンションに楽器を置く場合、防音室施工は必須ですが、その際には「音漏れを防ぐこと」だけではなく、下記の点も押さえておかなければなりません。
- 1)防音室&楽器 の重量に耐えられる建築構造か
- 2)楽器演奏が現実的に可能なスペースが確保できるか
- 3)大型楽器の搬入経路は確保できるか
1)防音室&楽器 の重量に耐えられる建築構造か
ピアノの場合は、楽器自体の重量もかなりあります。
防音室そのものの重量と合計した場合に、建築構造が耐えられるか、配慮しなくてはいけません。
2)楽器演奏が現実的に可能なスペースが確保できるか
例えばヴァイオリン演奏の場合は、スタンディングでの演奏をします
かつボーイングにより弓の高さが天井高に影響しますので、気にせず演奏できるようにするためには空間の高さに配慮が必要です。
3)大型楽器の搬入経路は確保できるか?
ただ防音室を施工しても、肝心の楽器の搬入がうまくいかなければ、元も子もありません。
そのため、環境スペース社内でも、常に担当者の間で「ピアノの搬入経路は~」などといった会話が飛び交っています。
先日も、お施主様の大切な楽器を搬入するため、ピアノが搬入されてから傷をつけるようなことが起こらないよう考慮して施工スケジュールを組み、十分に配慮して施工を行いました。
もちろんこれは、当たり前のことです。
そして施工を行うだけでなく、素晴らしい楽器に感嘆し、その試奏を聴いて音のすばらしさに一緒に感動しました。
「楽器が住める家を探す」というくらいなので、演奏家であるお施主様にとって楽器は何より優先されるべきもの。
だからこそ、ただ単に遮音性能の高い防音室を設計・施工するだけではなく、「お客様にとって理想の、夢に描いてきた、最も大事な「音楽空間」を作り上げるための役割を担っている」ということを常に忘れずに仕事にあたっております。
それが、お打合せに、設計施工に反映されているため、お客様にもご満足いただける結果となっております。
「楽器が住める家を」という演奏家の皆さまの抱える問題や、悩みを一緒になって考えながら、気兼ねなく思いっきり音の出せる防音室を施工し、結果、お客様に「快適な音楽空間」「音楽を中心とした生活」を手に入れてもらう
それが環境スペースの取り組んでいる仕事です。
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