うるさい動物 大声選手権? ペットの鳴き声の大きさはどのくらい?
つい先週の話です。
朝寝坊をしようと決め込んだ土曜のAM6:00・・・のはずが、
前日に自動給餌器のスイッチを入れ忘れてしまったせいで、飼っている 猫 に容赦なく叩き起こされてしまいました。ごめんよー。
しかし動物の体内時計って、なんであんなに正確なんでしょうかね。誤差推定55秒(筆者調べ)。アラームの鳴る10秒前からスタンバイされていた日もあって、驚きを通り越して怖くなる時すらあります。
ただ、いくらペットOKのマンションとは言え、あれだけ激しく鳴かれたらさすがにお隣さんにも迷惑かけてしまう、と内心かなりヒヤヒヤしてしまいました。ペットを飼っている方ならきっと、誰でもこのような経験ありますよね。
で、ふと気になったんです。
猫ですらこんな大声で鳴くのだから、すべての動物で鳴き声選手権したら誰が一番大声出せるんだろう、って。
そんな今日のブログ、ゆるーくスタートしたいと思います。
まず、身近な音がどのくらいの大きさなのか、先にイメージしておきたいですね。
以前、こちらの記事(「身近な音とその大きさ」)でも詳しくご紹介いたしました。
シチュエーションにもよるでしょうが、概ね60~70dBを超えるとうるさく感じそうですね。
これをふまえて。
まずは猫と犬の鳴き声
猫の鳴き声は、約75dB。
もちろん、個体差や鳴き方によるボリュームもあるでしょうが、寝ている人間を起こすくらいの鳴き声であれば「うるさい動物」ゾーンに入ってしまいますね。掃除機や地下鉄の車内の音くらいのレベルに到達しています。マンションで飼う時は、やはりご近所に配慮した方が良いでしょう。
ネコと並ぶペットの王道、犬の場合はどうでしょうか。
犬種にもよりますが、ネコより大きな声が出ていそうですよね。
犬の鳴き声は、90dB~100dBです。電車のガード下や、救急車のサイレンの音とほぼ同じです。更には「ワンッ!」と吠えた時のアタックも相まって、苦手な方からするとやはり相当「うるさい」と感じられてしまうでしょうね。無駄吠えしないようにしつけておかないと、ご近所クレームになりかねません。
陸上生物の頂上対決!
うるさい動物 一位は!
さて、ペットではない動物にも注目してみましょう。
これからの季節、特に郊外では大合唱が聞かれるカエルさん。
アマガエルだと50dBくらいなのですが、ハワイなどに生息している「コキーコヤスガエル」という種類のカエルの鳴き声は100dB近くにもなるそうです。イヌの鳴き声と同じくらいだなんて、相当な大きさですよね。できることなら合唱して欲しくない、かも。
私の母方の実家にはニワトリがいるのですが、威勢の良い「コケコッコー!」の鳴き声も約100dB。
余談ですが、オンドリは鳴く時に自分の耳が塞がるような構造になっているので、大声で鳴いていても自分にはさほどうるさく聞こえていないのだそうです。何かずるい。
大きな動物も見てみましょう。
百獣の王、ライオンは約115dB。車のクラクションの音と同じレベルです。サバンナだと8㎞も先まで届くのだそう。
ゾウも負けていません。約117dBで、こちらも10㎞近く声が届くのだそうです。ただしゾウの鳴き声には、人間の耳で聴くことのできない低い周波数が多く含まれています。なので、私たちに聞こえているより実はもっと大きな声を出しているのですよ。
まだまだいます。
アマゾンに生息する「スズドリ」という鳥のオスが求愛の時に出す鳴き声は、なんと125dB。ロックのコンサートでスピーカーの真横に立っているくらいの音量です。
中南米に棲む「ホエザル」というサルは、それを更に上回り140dBにもなるそうです。
陸上の動物だと、恐らくこのあたりで決勝戦が行われそうですね。
水の中から参戦!
水中にも目を向けてみましょうか。
クジラの仲間は188dB。
実は、空気中と水中では音の伝わり方が違うため、同じ土俵で比べるのがちょっと難しいのですが、空気中の音の大きさに換算すると約126dBになります。ただし、クジラもゾウと同じように、低周波域の鳴き声でコミュニケーションを取っているので、なかなか人間には聞こえないのです。
※空気中より水中の方が4~5倍ほど音がよく伝わります。
イルカの仲間は水中で220dB。こちらは逆に高周波数帯(超音波、なんて言ったりもしますね)で「エコーロケーション」と呼ばれるコミュニケーション方法を取っています。
恐らくこのあたりがメダル確実と思われますが、2003年の研究によると、マッコウクジラの鳴き声が水中で236dBを記録した、というデータがあるようです。
もちろん水中でのデータなので、空気中での数値に換算すると少し小さくはなりますが、それでもとんでもなく大きな声だということは想像できます。
一体なぜこんな大声を出せるようになったのか、進化する過程で、大声を出さなくてはいけない要因があったのか、その大声に耐えうる身体はどんな構造になっているのか、など、考えだしたらきりがなくなってしまうのでこのあたりでやめておきますが。
言えるのは、
「動物って不思議でおもしろいな」ということと、「ペットを飼う時は、防音対策もしっかりしましょうね」ということです。