「音楽」の語源とは?ルーツを知ると、音楽がますます好きになる。
先日はテレビの音楽番組で、久しぶりにアーティストの皆さんがライブ演奏・歌唱をしているのを目にしました。
約4か月ぶりに演奏できる喜びを爆発させていたり、ファンに歌を届けられる嬉しさで涙が溢れていたりするアーティストの方々の姿を見て、こちらまで目頭が熱くなってしまいました。(年々涙腺が弱くなってくるお年頃・・・)
コンサートやライブを今まで通り楽しめるようになるまでには、もう少し時間がかかるかもしれませんが、アーティストの方の想いは、私たちにしっかり届いています。頑張って乗り越えていきましょう。
ところで。「音楽」って、「音を楽しむ」から「音楽」だと思っていたのですが、実は違うのだそうです。ご存知でしたか?
これまで音に関するブログをお届けしてきましたが、本日は少し趣向を変えて、「音楽」という言葉を題材にした「漢字」のお話です。
漢字の種類と成り立ち
漢字はその成り立ちから大きく4種類に分類されます。それぞれ簡単にご紹介しましょう。
象形文字(しょうけいもじ)
恐らく一番なじみがあり、わかりやすい漢字のグループではないでしょうか。ものの形からできた漢字です。
他にも、雨・水・弓・皿・羊・良・卵 などがあります。
指事文字(しじもじ)
目に見える形では表しにくい抽象的な事などを点や線で表現した図をもとにしてできた漢字です。
他にも、中・小・天・末・寸 などがあります。
会意文字(かいいもじ)
二つ以上の漢字の字形や意味を組み合わせて作られた漢字です。
日+月=「明」
火+田=「畑」
木+木+木=「森」などが代表的な漢字です。
形声文字(けいせいもじ)
音(発音)を表す漢字と意味を表す漢字を組み合わせて作られた漢字です。漢字の80~90%はこの形声文字なのだそうです。
門+口=「問」
田+丁=「町」
口+未=「味」など。(詳しい説明は割愛させていただきますね。)
「音」「楽」の成り立ちは?
さて、本題に戻ります。
「音楽」の「音」という漢字ですが、「口から出た声」を意味する会意文字です。
元々は「言」という漢字の下の「口」が、神様への祈りの祝詞を入れる器を表しています。そして、祈りに対しての神様の答えが「口」の中の横棒で表されているのだそうです。
次に「音楽」の「楽」という漢字です。これは象形文字ですので、何かの形がベースになっています。
さて一体何の形なのでしょうか。
答えは、「楽器」です。
神事の時に、どんぐりをつけた木を楽器として鳴らしていたことから「楽」という字が誕生しました。「楽」の旧字は「樂」と書きますが、「白」の左右に「糸」の上半分がありますよね、これは、どんぐりを繋げていた糸飾りなんだそうです。
つまり、「音」とは「人や神の声」
「楽」は「楽器の音」 をそれぞれ表しているのです。
人や神の声、楽器を奏でる音は、人々を喜ばせたり笑顔にさせたりすることから、「たのしい」という意味に「楽」の漢字が後から当てはめられました。
それなので、「音を楽しむ」から「音楽」なのではなく、音楽そのものが「楽しい」という言葉の語源になっているというわけなのです。
語源を知ると、ますます「音楽」が愛おしくなってきませんか?
環境スペースはこれからも「音楽」と「音楽を愛する人たち」を応援し続けて参ります!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。