お客様の要望

防音の性能はもちろんのこと、気持ちよく楽器を演奏できる室内音場も重要なポイントでした。遮音性能や音の響きを確かめるために都内のショールームを何社も廻られ、狭い防音室やボックス型の防音室では、音漏れを防ぐことはできても、満足のいく音の響きを得ることが難しいことを経験上よくご存知でした。
またレッスンルームは複数の部屋を隣り合わせにするため、同じ時間帯にそれぞれの部屋で演奏しても影響が出ないよう、建物の外部への音漏れだけでなく隣接した壁の防音もご希望でした。
更に、物件はビルの1階にあるのですが、教室の宣伝効果も狙って歩道に面した窓は潰さず、防音しつつも外から楽しそうなレッスン風景が見えるようにしたいというご要望もありました。

解決方法

防音体験会にご参加いただき、実際の防音効果と音場を確認していただきました。
ピアノだけでなく、ドラムやギター、サックスなど様々な楽器を演奏されるので、それぞれの楽器や部屋の広さに合わせて音響を調節できるプランをご提案しました。具体的には、弊社オリジナルKSAパネルという吊り下げ式の音響調整パネルを採用するプランです。ピクチャーレールに掛けて使用するパネルで、設置する位置や枚数を変えることによって室内の音の響きをコントロールすることができます。楽器の種類や演奏者様のお好みにあわせて対応できるプランをご提案しました。
お客様からは、物件選定中からご相談をいただいていましたが、物件がお決まりになったタイミングで現地にお伺いし、建物自体の遮音レベルや周囲の暗騒音レベルなどを測定させていただいたことで、より効果的な対策を検討することができました。

• 

  プレゼン資料

ご成約

様々な角度・視点からご提案をさせていただき、
お客様のご要望通りの性能・プランでのご成約となりました。

実施設計開始

施工担当者からのコメント

代表の関様は、防音についてとても勉強熱心でいらっしゃいました。やりたいことや理想のイメージが明確でしたのでご提案もしやすく、スムーズに計画が進められたと思います。

通常、遮音性能を確保するために窓などの開口部は塞ぐことが多いのですが、宣伝効果も考えて中の様子が見えるようにFIX窓を採用しました。閑静な住宅街であれば難しかったかもしれませんが、駅に近い立地で暗騒音が高かったため実現できました。周辺環境を測定することは設計プランにも大きく影響するので、環境スペースでは工事の前後に必ず測定を行っています。